国道17号沿いにある歩道橋を渡り、「さいたま水上公園」の雑木林を歩くと、
プールの受付だったところは、避難所の看板が立ち、建物などは何も残っていなかった。
何か残っているのではないか、と思っていたが、甘かったようだ。
ベンチに座ると、蝉しぐれがよく聞こえた。
そして、どんぐりが地面に落ちる音も良く聞こえる。
「さいたま水上公園」での思い出はいろいろあるけれど、
一番の思い出は、私が20代後半の時、同世代の友人と一緒に行ったときのこと。
そのとき、すごくすごく友人が喜んでくれたのだ。一緒に行けた私も嬉しくなった。
私が当日持っていった日焼け止めを貸したら、古いものだったらしく、
私も友人も日に焼けてしまったけれど、それも楽しそうだった。
「さいたま水上公園」は、私の思い出の中だけのものとなった。
友人と、子どものようにはしゃいだあの夏は、
美化されつつ特別な夏の思い出となっている。





