目的地の様子だけでなく、その道中の風景や街並みなどの様子も書き記されています。江戸時代の人々らしい情緒も垣間見えますが、名所などを訪れて感じたりすることは、現代と変わらぬ人間そのもの心情だと思えました。

天気が良さそうなので「吉日!」とばかりに家を飛び出したり、妻の小言から逃れるように理由を言いつくろって外へ出るついでに歩き回ったり。人柄がしのばれます。

府中の大國魂神社への参拝では神社の近くで夕食をとってお酒も飲んでいるので、お泊まりなのかと思ったら、歩いて江戸(現在の靖国神社あたり)まで帰ってきます…。「おそるべし! 江戸人」

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