まるで迷路のような「やきもの散歩道」

やきもの散歩道は、名鉄常滑駅から徒歩10分ほど。
駐車場も併設されており、アクセスは良好です。

やきもの散歩道とその名のとおり、焼き物工房や窯跡、古い町家を改装したカフェなどが立ち並ぶ、情緒豊かな散歩道。

手にしたマップを片手に歩き始めると、すぐに感じるのは路地の複雑さ。

細く曲がりくねった道がいくつも交差しており、どこへ進んでも新しい景色が現れます。まさに迷路のような街並みで、方向感覚が試されるほど。けれど、それこそがこの場所の醍醐味でしょう。

散歩好きにはたまらない空間です。

こちらは、やきもの散歩道を象徴する通路のひとつ「土管坂」です。

坂の両側を囲むのは、明治期に作られた土管と、昭和初期の焼酎瓶。壁一面に積み上げられた焼き物の景観は、まさにこの街ならではの風情を醸し出しています。

足元には、焼成時に使用された「ケサワ」と呼ばれる捨て輪の廃材が敷き詰められ、滑りにくく工夫されているのだとか。実用と美が見事に調和した通りです。

土管坂は人気の撮影スポットでもあり、訪れた際にはぜひ足を止めてみてほしい場所です。

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▽ やきもの散歩道
住所:愛知県常滑市栄町3-8

とこなめ観光ナビ
https://www.tokoname-kankou.net/spot/detail/1/

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この日は平日の午前中ということもあり、人通りは少なめでしたが、それでも時折観光客の姿が見られました。海外から訪れている方の姿もあり、静けさの中にも穏やかな活気が漂っていました。

やきものの温もりを感じながら歩く、素敵な散歩時間でした。

散策後は、海で本を楽しむ

散歩道を堪能したあとは、常滑駅の反対側にある「常滑りんくうビーチ」へ。

焼き物の街を歩いたあとに、海風を感じながらひと休みするのもまた一興です。

せっかくなので、持ってきていた本を開きました。小野寺史宜さんの「ライフ」です。海とは特に関係のない物語ですが、波の音をBGMに物語の世界に浸るというのは、心地よいものでした。