キーコーヒーのロゴが入った明かりが灯る喫茶店、レトロな感じで惹かれる。
見つけるとつい入りたくなってしまう。

しかしそのさらに上を行くのが店名の看板。映画「カッコーの巣の上で」を思わせるような字体は、一気に昭和へタイムスリップしたかのよう。

曇りだった空から雨粒が落ちてきたので、ラッキーと思い入店。

一昔前では当たり前だった有線が流れ、カウンターには花瓶に生けられたひまわりがお出迎え。季節のお花が生けられた喫茶店に来るのっていつぶりだろう。
この感じ、懐かしくてなんだか嬉しい。

ゆったりと珈琲を楽しんでいる方が多いのかなと思いきや、若い人からお年寄りの方まで続々と入ってきてはスマホなんてだらだら見ないでさくっと飲み食いして出て電車に乗る人が多い雰囲気。
時間帯にもよるのでしょうが、この感じ粋だなぁ〜。

ここで珈琲を飲んだり食事をするのは、近隣の皆さんの生活の一部なんだろうなぁと思いつつ、メニューをめくる。

ここでも懐かしのメニュー、ところてんを発見して一瞬揺らいだけれど小倉トーストとフラットホワイトを注文。

小倉トーストは大好きなのですが、首都圏だと名古屋と違ってあまり見かけないのでテンションがひとりでに上がってしまう。

フラットホワイトも好きだけど、意外と飲めるお店ってあまりないから嬉しさもひとしお。

小倉トーストを提供していただいた際、びっくりだったのが「お好みで塩をかけて食べてみてください」の一言。

なるほど塩大福と同じか!と膝を打つように納得。ママさんからも「塩かけてみた?かけた方が美味しいよ」と声をかけていただき、1/3くらい食べたところで塩をかけてみるとこれが美味しい〜。

そうだ、そもそもあんこってバターも合うし、クリームも合うし、コーヒーも合う。
そこにフラットホワイトが溶け込んでくれて、美味しさのループが止まらない。
分厚いトーストだったのに、気がつけば一気に食べてしまった。

会計時に「小倉トーストすごく美味しかったです」と伝えたら「普通にバター敷いてホイップとあんこ乗せてるだけよ」とママ。小倉トーストが食べたくなったらまた来よう。

帰りがけに日めくりカレンダーも発見し、気がつけば雨も小降り。これだから雨宿りの珈琲ってやめられない。

これから本格的に秋へ向かうなかで、また素敵な雨宿りが過ごせますように。

樹根巣 珈琲専科
〒220-0041
神奈川県横浜市西区戸部本町47−8
7:30~18:00
定休日:日曜・祝日
TEL:045-324-0673