通称”玉電”こと世田谷線の三軒茶屋駅からお散歩開始です。赤煉瓦の外装を施した駅舎はヨーロッパの鉄道駅風な造りが印象的です。

ホームを出てまっすぐ進むと茶沢通りに突き当たります。通りを下北沢方面へ北上。人気の街だけあって道路の両側にはびっしりとお店が軒を連ねています。特徴的に感じられるところは新旧の様々なお店がいい具合に混在しているところではないでしょうか。

令和のいまどきのカフェがあれば昭和の遺物のような金物屋があります。畳屋の前を通るとイ草の青い香りが漂ってきました。地域住民の生活に根ざしたお店がいまも現役で活躍されている姿を見ることができると、ちょっと嬉しいですし安心します。

三軒茶屋銀座商店街は日曜日・祝日の13時~17時までは歩行者天国にもなります。自動車を気にせずゆっくりとぶらぶらできるところも魅力的だなーと感じました。

ここでちょっと地名コネタ。国道246号が世田谷通りと分岐する三軒茶屋の交差点から北側の地名は三軒茶屋から太子堂となります。

”太子堂”てなに? ということでその地名の由来となる場所である圓泉寺へ行ってみました。茶沢通りを北へ。薬局の前に”聖徳太子参道”という石柱が立っています。ここを右手の路地に入りしばらく歩いた先のお寺さんに聖徳太子を祀ったお堂があり、これが周辺地域が太子堂と呼びなわされるきっかけになったそうです。

茶沢通りに戻り南へ折り返します。三軒茶屋の現代のシンボルとなるキャロットタワーが見えてきました。

せっかくですのでお昼ご飯をいただきました。長崎ちゃんぽんと皿うどんの名店「来来来」です。浅めの丼に野菜が山盛りとなっており麺を取り出すのがちょっと一苦労。スープは白濁した一般的なちゃんぽんのスープです。あっさりとした優しい味わいのなかに甘みを感じます。

帰りはふたたび世田谷線の三軒茶屋駅に戻ります。残念ながら行きも帰りも普段通りの一般車両でした。幸運な方は招き猫をモチーフにしたデコ車両に乗れるかもしれません。※写真は別の駅で撮影したデコ車両です。

商店街内にある「ふれあい広場」を会場に各種のイベントなどが頻繁に実施されています。サンバパレードも実施される「三茶ラテンフェスティバル」は夏の三軒茶屋の風物詩。2025年は8月23日(土)・24日(日)に開催予定です。

<概要>
●三軒茶屋銀座商店街
地域住民からは“三茶しゃれなあど”の愛称で親しまれており、飲食店を中心に食料品店、衣料品店や雑貨屋など150以上のお店が並ぶ。国道246号から茶沢通りを北に下北沢方面へ東西に通る烏山側緑道までの約400m。烏山側緑道から北の茶沢通りの商店街は”太子堂商店街”。

(2025年7月28日 上町嵩広)