「黒茶屋」の前身は、約300年前の江戸時代中期に建てられた庄屋造りの製糸工場。着物を着て歩きたくなるような、風情溢れるお庭も魅力です。
大きな水車の横の茅葺屋根をくぐった敷地内には、里山料理がいただける「黒茶屋」の他、お土産屋、甘味処、テイクアウトしたお弁当が楽しめるテラスなどが点在しています。
かき氷が食べられるのは入口すぐ右手の「楽庵」。ここの氷は、日本名水百選「八ヶ岳南麗高原湧水群」の湧き水で作られています。メニューはいちごミルクと小豆抹茶ミルクの2種類で各1800円。平日でも40分待ちの人気店です。
お代を払ったら呼び出しベルをもらってすぐそこのテラス席で待ちます。木漏れ日の下で川の流れをぼーっと見ているのもなかなか良いものです。
もう一つのテラス「水の音」ではクリームソーダやケーキがいただけますが、座席数が多くガヤガヤしているので、ゆっくりしたいときはこちらの方がおすすめです。
美味しく食べるため、お茶を飲むのを我慢して待ったかき氷。崩れないようにそっとスプーンですくいます。口に入れるとふわっと溶けて、自家製いちごジャムの酸味とミルクの甘味が体にしみわたりました。
美味しすぎて、こんもりとした氷の山はあっという間におなかの中へ。やっぱり夏はかき氷です。
店を出て少し坂を下り、老若男女で賑わう河原へ。男子高校生が泳いでいるのを尻目に、私もワンピースの裾をたくし上げてジャバジャバと水の中を進んでいきました。立ち止まると足元からひんやりして、川の流れが気持ちいい。浅瀬でも岸より何℃か涼しい感じ。
目を凝らすと小魚が泳いでいました。
かき氷と川のせせらぎが、一時夏の暑さを忘れさせてくれました。