チケットを買ったら、まずはエスカレーターを上ってメイン会場へ。高畑勲さんが手がけた歴代作品の企画書、キャラクターの設定資料、レイアウト画、セル画などをじっくり鑑賞しました。

手書きの企画書を読むと、その時代にその作品を作る理由や、見た人に何を伝えたいのかが熱く語られていて、単なる娯楽以上の作品を目指してつくられたことが伝わってきました。

鉛筆で描かれたレイアウト画は、今にも動き出しそうなくらいキャラクターが生き生きとしていて、ただ感動。人ってこんなにきれいな線が描けるんだと。

アニメーションの表現を模索し続けた高畑さん。最後の作品「かぐや姫の物語」は、整える前の鉛筆画の柔らかさや荒々しさをそのまま生かしてつくられています。1コマではぐちゃぐちゃの線にしか見えないけど、繋げるとちゃんとはためく着物に見えるのがすごかった。

全体の鑑賞時間は1.5時間くらいでした。制作の裏側を知って、カレーのとろみも弾ける波飛沫も顔に落ちる影も風に揺れる髪の毛も、アニメの中のすべての事象は、人の頭の中から生まれているんだなと再認識しました。アニメーションは想像力の結晶です。

お次はパパンダのいる地下のショップへ。

靴を脱いでモフモフのおなかに失礼します。体重をかけると思いのほか弾力があって、腹ばいでダランとするといい感じに背骨が伸びました。
気持ちいい…。

「では撮りますよ〜」と係の人が天井のカメラで私のだらけきった背中を撮ってくれました。たぶん30秒くらいしか乗ってなかったはず。もっと堪能したかったなぁ。

ミュージアムショップでは、オリジナルのマグカップやブックカバーの他、展覧会と全然関係ないジブリグッズも売っていました。ついついラピュタの映画パンフレットと小トトロのおみくじを買ってしまいました。

おみくじによると、日の当たるところでお昼寝するといいとのこと。ラッキーアイテムは黄色のポシェット。幼稚園児向きかな?ほっこりする内容です。

外に出たら夜になっていました。小川がせせらぐお庭を歩いて、麻布台ヒルズカフェへ。

カフェとは言ってもこだわりのイタリアンがしっかり食べられます。青のりとカラスミのリゾーニ(1700円)、イチジクのカッサータ(1000円)、古木のお茶(480円)をいただきました。

初体験のリゾーニは、米みたいな形のつるもち食感パスタ。古木のお茶を飲んで思い出したのは丸太のベンチ。だけど、ちょっとクセになるお味でした。カッサータのイチジクソースには、フレッシュミントが散りばめられていて、爽やかで美味しかった。

世の中にはまだ知らない美味しいものがあるんだなとしみじみ。店を出ると、お庭から東京タワーが見えました。近そうだったので、腹ごなしに足元まで行ってみることにしました。