『公文堂書店』から長谷に向かって通りを歩いていくと、六地蔵に到着。

かつてこのあたりには刑場があり、罪人の人々を供養するために六地蔵がまつられたのだそうです。

信号を渡った斜め向かいには、旧鎌倉銀行由比ヶ浜出張所の建物を利用した『THE BANK』というバーが見えます。

こちら側の歩道をしばらく歩くと、国内製造の希少な本蕨粉を使ったわらび餅が購入できるお店『こ寿々』に到着。

段葛にある手打ちそばが食べられるお店でも購入したことがあるのですが、今回は由比ガ浜大通り沿いの『こ寿々 わらび餅 蔵』に立ち寄りました。わらび餅は、こちらの建物で製造されています。かつては、この通り沿いに、座席に座ってその場で食べられるお店もありました。

店内に入りカウンターの呼び鈴を押すと、2階から店員さんが階段を下りてきました。

わらび餅にプチバージョンが登場していたので、購入。

大きいサイズは1人で当日中に食べきるのが大変で、冷蔵庫に入れると固まって、ぷるぷる食感が消えてしまうのが難点でした。

お聞きしたところ、2年前ころから、このサイズの販売が始まったそうです。

食べた後で気付いたのですが、箱には「野菜室」で保管すると良いと書かれていました。

気温が高めの日に購入したので、少しだけ冷やすと、よりおいしかったのかもしれません。

しばらく歩くと、通りの反対側に『鎌倉笹目座』が見えてきます。

神奈川県のヒノキを使って建てられた4棟×2階建て=8テナントが入れるショッピングモールだそう。

気になる建物ですが、今回は渡らず先を急ぎます。

ちなみに、笹目座の笹目は、笹目町という町名から取られたようです。地名の由来は不明ですが、『ささ』も『め』も「狭い場所」を意味するとのこと。

今日の最終目的地は、ドイツパンのお店『Bergfeld 長谷店』。

昨年、東京に行った時に食べられなかった『カイザーゼンメル』目当てで行きました。

長谷店は初めてでしたが、雪ノ下本店に1度行って、カフェスペースで食事したことがありました。

長谷店は、あじさいの名所『長谷寺』が近いこともあり、6月は無休で営業だそうです。

前に何人か並んでいる方がいたのですが、入り口そばのショーケースでケーキを選んで、店内でお茶される方だったようです。

パンはテイクアウトして、持ち帰ります。

カイザーゼンメルは、白ごまと黒ごまの2種類があり、何となく気分で白ごまを選択。

家に帰って食べたら、かみごたえがあり、満腹中枢が満たされました。

ごまも香ばしくて、おいしかったです。

オーストリア版元祖『レックス』の好物がやっと食べられて満足です。

(といっても、レックスはジャーマンシェパードなので、カイザーゼンメルの間にはさまれたハムの方に魅力を感じていると思われます)

カイザーゼンメル(『皇帝の小型パン』という意味)は、小麦の生産地であるドイツ南部とオーストリアで食べられているようです。

プンパーニッケルも売っていたので、1/4サイズを購入。(プンパーニッケルは水曜日には販売されていないそうです)

冷凍庫で2枚ずつ保管できると聞いたもので。

今まで食べてきたお店のものより塩控えめだったので、何も味をつけずに、4枚くらい一気に食べてしまいました。

プンパーニッケルは、粗びきのライ麦粉を使って、4時間蒸し焼きにするので、深い味わいがします。

ドイツ西部ヴェストファーレン地方発祥のパンです。

『由比ガ浜大通り』では、ところどころで鉢植えのあじさいも見ることができました。

あじさいシーズン真っ只中なので、長谷寺や鎌倉大仏、御霊神社などの名所に立ち寄った後、少し足を延ばしてみるのもおすすめです。

参考資料:『鎌倉の地名由来辞典』
    『湘南スタイル 特別編集 とびっきりの鎌倉案内』
    『ドイツパン大全』
    World-Architects.com
    ベルグフェルド公式サイト