アールデコ(Art Deco)は、1925年のパリ万国装飾美術博覧会をきっかけに、主にアメリカやヨーロッパで広がったアートスタイルです。 機械的で直線的なデザインが特徴だったアールヌーヴォーに対し、アールデコは幾何学模様や大胆な色使い、光沢感のある素材を取り入れ、モダンかつラグジュアリーな雰囲気を重視しています。
さらに、この時代は女性の社会進出が進み、ファッションやアクセサリーにもシンプルで機能的なデザインが取り入れられるようになりました。アールデコの洗練されたデザインには、そんな時代背景が反映されているんですね。

現在館内では、2025年2月16日まで開催されている展示「そこに光が下りてくる」(青木野枝さん、三島りつ恵さん)が楽しめます。 大きな窓からの光がたっぷりとあふれる室内で、繊細なガラスと重厚な鉄のオブジェに独特の陰影を生み出し、見るたびに異なる表情を見せてくれます。
その光と影のコントラストは、まるで作品が「今」という瞬間を生きているかのよう。

鏡越しに映る作品たちや、自分の姿さえもアートの一部に思えてくる感覚。日常の中の空間とアートが溶け合う瞬間を堪能しました。

ゆらゆら揺れながらさざめきあう男女の影も、積み重ねられた石鹸たちも、きっと意味がある…はず…。
私はもちろん理解しましたよ、ええ。多分。きっと。

展示を見終えた後は、併設のカフェでひと息。いつものことですが、やっぱり食べる時間が最大の楽しみのようです。

今回いただいたのは 小豆と抹茶のケーキ と、和光茶という、ここにきて和風感満載のセット。粒あんの優しい甘さと控えめな香りの和光茶にホッと、癒されました。
また、幾何学模様の可愛らしいお皿が使われていて、細部にまでセンスが光っているのを感じました。
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当時は最先端で独創的だったアールデコ様式。そのデザインは、今の私たちから見ればどこか懐かしく、モダンでありながらレトロな雰囲気が逆に新鮮に映ります。
東京都庭園美術館は、アールデコの魅力を五感で堪能できる特別な場所。次の休日、ぜひこの優雅な空間に足を運んでみてはいかがでしょうか?
読んでいただきありがとうございました。 ☕️🤍