店内は昭和30年代から40年代で時が止まった感じ。柱に見立てた透明アクリルの筒の中には珈琲豆がぎっしり詰まってます。

店内に負けず劣らず昭和価格なメニュー。令和の時代の都内の独立系喫茶店とは思えないお値段です。

ネルドリップで供されるコーヒーは豆を倍くらい使っているかと思えるくらい濃厚で、それでいてクセのない味わい。
オーダーを受けてから茹で卵を刻んでマヨネーズと和え、一枚一枚オープントースターで焼き上げる、分厚くて熱々のたまこトースト。上の具材は油断するとやけどします。
ランチとしても十分なボリュームのこの組み合わせですが、なんと500円でお釣りが来てしまうのです。
基本的にセルフサービスなお店とはいえ、コストパフォーマンスがすごすぎます。
ちなみにケーキ類の価格もただごとではないのですが、これについては他に理由があるような気がします。

このお店のもう一つの顔は、お客さんの用途や好みに合わせてローストやブレンドもしてくれる、珈琲豆やレギュラーコーヒーの販売店ということ。店の奥でも焙煎しているので、時間帯によっては、清澄白河あたりのロースタリーに負けないくらいのコーヒーの香りが店の内外に漂います。スタッフさんとお客さんとの珈琲談義に花が咲く光景も見かけたことがあります。
画像が貼れなかったのですが、外壁には「各種珈琲喫茶材料卸 ドリームコーヒー製造元」の文字が。
あの値段であのクオリティの珈琲を提供できる訳は、このあたりにもあるかも知れません、

「学生街の喫茶店」ではありますが、片隅でボブディランを聴けるような雰囲気ではありません。
池袋の駅から徒歩圏内だけあって、ご近所には会社も多く、学生の溜まり場のみならず、サラリーマンのオアシス的な一面も持ち合わせています。
まかり間違ってドレスアップなどしようものなら完全に浮いてしまうでしょう。
そんなとってもカジュアルな「ドリームコーヒー」さん、夢の珈琲の香りを末長く漂わせて欲しいものです。