三軒茶屋駅から国道246号沿いを駒沢大学駅方面に歩き、一歩路地を入った100メートル先にある『喫茶 是々』は、金・土の週2日間のみ営業する知る人ぞ知るお店。名物の関西風玉子サンドイッチの味を求めて、近所の常連の憩いの場所になっている。

初来店では少々わかりづらいアクセスだが、住宅街の中で一際目立つミントカラーの外観を目印に向かってほしい。

店内に入ると、木を基調とした温かみのある空間が広がっている。現在はテーブルとカウンターを合わせて5席。カウンター席には常連客が一人座っていて、美味しそうにコーヒーを堪能していた。

少し離れたカウンター席に座って、名物の関西風玉子サンドイッチとコーヒーを注文した。

玉子サンドイッチは関東地方と関西地方では見た目だけでなく味も異なる。関西地方では、出汁を加えた卵を分厚く玉子焼きにしてパンに挟むのが主流だ。

このお店の「関西風玉子サンドイッチ」(450円)は、マスターが京都に単身赴任をしていた時に通っていた「喫茶マドラグ」のコロナの玉子サンドイッチのレシピを忠実に再現しているのだそう。

オムレツのように分厚い玉子は、熱々ふわふわ。パンに塗り込んであるデミグラスソースと辛子マヨネーズを混ぜたオリジナルソースと、出汁の効いた玉子が絶妙にマッチして、思わず笑顔がほころんでしまう味わいだ。

コーヒー豆は、千歳船橋に本店がある堀口珈琲から仕入れており、シングルオリジンからブレンドまで10種類以上揃えている。「関西風玉子サンドイッチ」には、ぜひマスターが1杯ずつハンドドリップで淹れるコーヒーと合わせてみてほしい。銘柄はシングルオリジンの「コロンビア」(550円)がおすすめ。

コーヒーの甘みが、不思議とサンドイッチの味の決め手となるソースの深いコクとよく合うのだ。食べた後も後を引く余韻がとても心地よいので、ぜひこの組み合わせを試してほしい。

今後は、軽食以外に自家製スイーツもあるので豊富なコーヒーの中から相性の良い味を探すのも『喫茶 是々』を訪れる楽しみの一つになりそうだ。