北海道の記事一覧

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大夕張と呼ばれた地のダム湖・シューパロ湖で、沈みゆく鉄道遺構を空撮する【廃なるものを求めて】
今回は北海道の話です。夕張より東側に大夕張と呼ばれた地があり、そこにはシューパロ湖というダム湖があります。この名を聞いて「ああ、ダムに沈んだ森林鉄道の三弦橋か」と連想した方は、きっとこの記事の写真を食い入るように見ることでしょう。2013年9月、拡張されるシューパロ湖へと沈む予定の下夕張森林鉄道などの遺構を空撮しました。
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第4話「霧が晴れるまで」~後編~/小説連載『景色は風のなか』11
釧路まで戻ると昼時を少し過ぎた所だった。朝に散歩で行った新釧路川を渡って、有名だというそば屋に連れて行ってもらう。店内は広々していて、横に小さな庭園がついている。天皇陛下が来たことがあるんだ、とおじいちゃんに教えてもらった。提供された蕎麦が緑で驚いていると、こっちの蕎麦はそうなんだと言われる。でも帯広は違うよ。札幌もね。この辺だけなのかな、と皆で話している。
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第4話「霧が晴れるまで」~中編~/小説連載『景色は風のなか』10
祖父母の家は釧路駅の裏手の方にある古い一軒家で、玄関を開けると柴犬が元気よく飛び出してきた。名前はコロというそうだ。たぶん丸っこくてコロコロしているからだろう。コロは突然あらわれた見知らぬ人間を警戒するようにしばらく居間をうろうろしていたが、祖父母の様子を見て私が危険な人物ではないとわかったようだ。いつも寝床にしているらしい犬用ベッドに寝転んでくつろぎながら、わたしたちの会話に聞き耳を立てていた。その奥には大きなストーブが鎮座している。きっと冬はここが一番あたたかいのだ。
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夏休みの思い出。函館のおばあちゃんちで、私は曖昧に笑ってばかりいた
夏休みの思い出といえば、海や花火大会などのイベントから、ラジオ体操や部活といった日常のものまでさまざまだ。楽しい思い出はもちろん、大人になった今では、それほど楽しくなかった思い出すら懐かしい。たとえば、お盆になると毎年行った函館のおばあちゃんちの思い出。函館のおばあちゃんちは退屈で、人見知りの私にとって居心地の悪い場所だった。
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第4話「霧が晴れるまで」~前編~/小説連載『景色は風のなか』⑨
いくらなんでも、と思っていたが、長袖を着てきた方がよかったのかもしれない。運転席に座るおじいちゃんが「暑くないか?」と窓を開けてくれたけど、正直、寒いくらいだ。曇っているのもあるかもしれない。曇り、というか、うっすらとどこまでも霧が出ている。来る前に軽く検索して、霧の街と呼ばれていることを知った。到着口で祖母から掛けられた第一声は、着陸できて良かったねえ、だった。あまりにも霧が濃い日は、飛行機が降りられないこともあるらしい。
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第3話「ぶどうを煮た夜」~後編~/小説連載『景色は風のなか』⑧
国道から家の方へ通りを戻っていくうちに、そういえばいつもと何か違う、と考えて、警笛が大きく聞こえすぎるのがおかしいのだ、と思い当たった。普段なら近隣の酒屋や質屋の宣伝が絶えずスピーカーから流れているのだが、それもぴたりと止まっていた。
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第3話「ぶどうを煮た夜」~中編~/小説連載『景色は風のなか』⑦
このまま三角山の麓まで歩いてみたっていい、とぼんやり考えていた気がするけれど、実際には国道に突き当たったところで引き返したのだった。たぶん、それがセイコーマートのあたりだったはずだ。そう、たしか、買ったのはグミだったはずだ。ぶどう果汁のグミが棚にひとつだけ残っていて、思わず手に取った。
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第3話「ぶどうを煮た夜」~前編~/小説連載『景色は風のなか』⑥
十月の人事異動で林さんが東京へ出向することが決まったと、課長からわたしたちパート職員に伝えられたのはたったの一週間前で、彼をあてにしていたいくつかの業務をまとめてこなすことになりここ数日はとても慌ただしかった。わたしだって人のことはぜんぜん言えないが、他のパートさんはみんなパソコンが苦手で、エクセルの関数はおっかなびっくり、マクロなんて言われた日にはもうお手上げだ。いつ人が替わっても大丈夫なようにと林さんがマニュアルを作ってくれてから作業量の不公平感はいくらかマシになったけれど、家庭がないという理由で残業はわたしばかりがやる状況までは改善されなかった。
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北海道留萌市から数十キロ。小平町の道路脇に突然現れるホッパーの遺構
かつて国内には炭鉱があちこちにありました。安価な外国産や需要の減少などによって、そのほとんどが閉山となり、操業している炭鉱は数えるほどしかありません。閉山した炭鉱は施設が撤去されるか、放置されて朽ちていきます。北海道は炭鉱跡が多く、街ごと消えて自然へと没した場所も一つや二つではありません。北海道留萌市へ訪れました。JR留萌本線が石狩沼田〜留萌間が廃止になった直後で、鉄路の跡は立入禁止の看板と柵が生々しい状態です。「旧」となった留萌駅から、幌加内町へ抜けようとレンタカーのナビを設定し、国道232号線から「達布(たっぷ) 1048」と記された道道(どうどう)1048号線へと入り、ひたすら天塩山地を抜ける山道を走ります。そういえば、留萌から炭鉱鉄道が分岐していたよなぁ、何鉄道だっけ……。何気なく思い出しましたが、鉄道名まで思い出せません。道道550線から道道126号線へ。交差点を曲がりながら順調に走り、川を渡って小さな街に出ました。達布です。
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第2話「この眠りから醒めたら」~後編~/小説連載『景色は風のなか』⑤
広末さんの言っていた「知り合いの店」というのがまさか美容室だとは思っていなくて、グーグルマップ上の目的地についたぼくはしばし呆然としていた。雨とランプ、という風変わりな店名も相まって、完全に喫茶店かなにかだと思い込んでいたのだ。
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北海道稚内駅の先へ。最北端の廃線路は駅舎内を突き抜けている
稚内駅はご存知のとおり、日本最北端の駅です。最南端の駅である「鹿児島県の指宿枕崎線西大山駅から稚内駅」のモニュメントがあり、枕崎駅より3099.5kmの表示もされていて、駅全面で最北端アピールに包まれています。
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クラウドファンディングで美しい姿へと蘇る、深名線の廃駅舎
北海道雨竜郡幌加内町は、函館本線深川駅と宗谷本線名寄駅を結ぶJR深名線が通っていました。線路は深川から盆地の幌加内町を北上し、朱鞠内ダムと人造湖の朱鞠内湖をまわり込みながら名寄へと向かっていましたが、1995年9月3日に廃止となりました。
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第2話「この眠りから醒めたら」~中編~/小説連載『景色は風のなか』④
はやりのリモート飲みというやつをぼくらもやってみようぜ、というわけで、数ヶ月ぶりにぼくらはオンライン上で集まった。メンバーは同じサークルで幹部仲間だった安田と柳本。安田は大企業に就職して、いまは配属先の福岡にいるらしい。柳本は学生時代からやっていた音楽メディアのバイトを足掛かりに、ライターとして活動している。
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第2話「この眠りから醒めたら」~前編~/小説連載『景色は風のなか』③
ぼくのモラトリアムはまだ息をしているらしい。在宅勤務と週末が重なって、四日ぶりに結んだネクタイは何度直しても歪んでいた。母親の手弁当を持ってかつて通学に使っていた東西線で大通駅まで向かっていると、大学時代を通り越して、むしろ高校生に戻った気分にさえなる。時の流れを感じさせるのが、街の変化ではなくて、乗客たちの顔を半分覆うマスクだというのが皮肉だけれど。
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シメパフェにワイン、海鮮丼!札幌すすきの&小樽、2つのOMO by 星野リゾートで北海道の食を満喫
星野リゾートは敷居が高い!?そんなイメージをくつがえす「OMO(おも)」は徹底的に「街を楽しむ」視点で考えられた気軽に泊まれるホテルブランドだ。OMOに続く一見ナンバリングのような数字はサービスの幅の目印。数字が大きくなるほどサービスは充実する。例えば、札幌随一の繁華街・すすきのでは夜の街に繰り出したいから『OMO3札幌すすきの(おもすりー)』のシンプルなサービスで十分満足。古い建物が趣ある小樽では静かな時間も大切にしたいので『OMO5小樽(おもふぁいぶ)』の歴史的建造物をリノベーションしたカフェがうれしい。過ごし方に合わせてOMOに泊まって、街をディープに楽しもう!
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モフモフだらけの部屋?『OMO7旭川 by 星野リゾート』で充実のおもてなしと驚きのアクティビティを堪能
雄大な大雪山に抱かれる北海道第2の都市・旭川。行動展示で有名な『旭山動物園』や路地裏グルメなど、街には魅力があふれている。『OMO7(おもせぶん)旭川』には、そんな旭川を堪能する仕掛けが満載。OMOに泊まればホテルも街もまるごと1つのリゾートだ。旭川の街を楽しみ尽くそう!
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【日本ジャズ地図No.2/FIVE PENNIES】夕張の赤い煙突屋根の下、好きな事に徹して豊かな日常を送るマスターがいる
夕張唯一のジャズ喫茶の店主は、元夕張市役所職員の大崎雅志さん。ジャズとの出会いは、仙台の大学時代だ。カウント・ベイシー楽団を生で聴き、「その迫力に圧倒され、心地よく自然と体が同調する」瞬間を知って以来、ライブ通いとジャズ喫茶通いの日々。郷里・夕張に戻り、役所に勤めながらもそれは続き、札幌まで週2、3回は通ったほど。
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「碁盤の目」の街・札幌なら、地図を見なくても迷子にならないのか?
こんにちは、いつも迷子のライター・吉玉サキです。突然ですが、私の出身地は北海道札幌市。ご存知の方も多いかと思いますが、札幌の中心部エリアはいわゆる碁盤の目状になっているんですね。地図を見ると、たくさんの縦の道(南北)と横の道(東西)が垂直に交差してるんです。そして住所は、南北を条、東西を丁目で表します。たとえば「南1条西4丁目」というように、南北・数字+東西・数字の組み合わせなんです。条・丁目を略して「南1西4」などと呼びます。この住所が、信号横のプレートに掲示されているんですね。なので理論上は、住所さえわかれば、地図を見なくても目的地にたどり着けるはず。でも、方向音痴の自覚がある私は、今までそういう冒険をしたことがありませんでした。そこで今回は、帰省がてら札幌の街を歩いてみました。前編では、幼なじみから指定されたカフェへ、地図を見ずに行ってみます。はたして、住所だけでたどり着けるのでしょうか……?

北海道のスポット一覧

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OMO3札幌すすきの(おもすりー)
「幸せな夜更かし」がコンセプトの星野リゾートOMOブランドのホテル。ホテルスタッフ扮するOMOレンジャーと繰り出す街歩きツアーはもちろん、お酒やおつまみが揃う「OMO Food & Drink Station」など、夜更かしを盛り上げる仕掛けが盛りだくさんだ。
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OMO5小樽(おもふぁいぶ)
小樽に2022年1月にオープン。小樽市指定歴史的建造物の「旧小樽商工会議所」をリノベーションしたレトロな南館と、機能性とデザインを追求した北館の2館からなる。宿泊者限定のコラボレーションスイーツやオリジナルの海鮮丼など小樽の食を大いに楽しめるホテル。
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OMO7旭川(おもせぶん)
OMOの第1号として2018年にオープンした『OMO7旭川』は、OMOブランドの中で最もサービス充実度が高いフルサービスホテル。館内イベントを楽しみ、OMOレンジャーと街に出てディープな街歩きを楽しんだ後はサウナでゆっくり。出前レンジャーを活用して部屋でのリラックスタイムを過ごした翌朝は、贅沢な朝食ビュッフェを堪能しよう。
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FIVE PENNIES
元土木技師である大崎さんが営む、夕張唯一のジャズ喫茶。緑茂る川沿いの車道脇、赤い煙突屋根が目印だ。
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