お店で飲むということにかなり飢えていたので、最寄り駅からは早歩きで向かう。17時少し過ぎに到着し、お店の看板を見てトキメク。内心雄叫びをあげる。

入口は二か所、扉を開けると「もうひとつの入り口から入ってください~」とやんわり案内される。店内に入ると全員常連に見えるおじさまがずらり。背広姿のおじさん3人組が顔を真っ赤にさせ話に花を咲かせている。店員さんに促されるままにコの字カウンターの端に座る。最初は瓶ビールとポテトサラダを注文。
ポテトと薄切りのきゅうりのバランス、黄金比。

店内には張り紙があり、もつ焼きは一皿串4本で注文するというルールとのこと。すべて同じ種類でなくとも、二本ずつ同じ種類で4本という注文は可能だそう。シロやハラミ、カシラなどなど…注文する。店内は串のいい匂いが充満している。

数分後、光り輝くシロタレが目の前に。串焼きはどの部位も美味しかったが、シロがとにかく美味しいとその日記憶に深く刻まれた。口に入れた瞬間のふわっという触感、その後にじわりと遅れて来るトロッとした感覚がもう…たまりせん。これは…癖になる。

次のお酒は周りのお客さんが飲んでいる「ボール」なるものが気になり注文。グラスなみなみに注がれた綺麗な琥珀色にレモンが浮かんでいる。このボール、店員さんがビールサーバーのような機械から直接グラスに注いでいる。機械の中で炭酸とお酒がミックスされているのか…?
ナニナニナニソレー。その正体はぜひお店に訪れて聞いてみてください。このお酒が本当に串焼きに合う…。もつを爽やかなお酒で流し込む快感と共に食べ物も飲み物もどんどん減る。

お客さんはおひとり様が多く、回転率が速く感じた。皆さんサクッと寄って飲んで帰っていくのだろうか。お手洗いは女性は少し使いづらく、ああ~こういう時男性になりたい!(n回目)と思ってしまう。
しかし席に戻ればそんなことはどうでもいい!となるほどうまいもつ焼きが待っているのだ。

移り住んでから最初に訪れた下町のもつ焼き屋さん。何人もの人を癒やして来た空間、ここに来れて、串にかぶりつけて、飲み屋でお酒が飲めて、しあわせだ~!と心から思った。

いつまでもふらりと通いたい、下町のお店でございます。