東葛地域の北西。江戸川と利根川に挟まれたデルタ。チーバくんの鼻。今、この三角地帯がじわじわと進化中だ。
流山おおたかの森駅周辺の開発や人口増加が注目を集めているが、変化はそれだけではない。少し足を延ばすだけで広大な田畑が目にまぶしい柏は、型破りな挑戦者たちの個性も光り、すっかり「千葉の渋谷」を卒業している。流山では地元再発見の火花がはじけ、もはや「千葉のニコタマ」とは言わせない。野田でも、豊かな産業遺産を活かした工夫があちこちで芽吹き、「企業城下町」から脱皮中と言ってもいい。都心の真似ではなく、我が道をゆく唯一無二の街。歴史や風土という土台の上に挑戦を積み重ね、自分たちの手で魅力を生み出し、自ら楽しむ――そんな循環が生まれつつある三者三様のトライアングルを歩きに行こう。