「にこ淵」山奥の滝壺が魅せる不思議なブルー【いの町】

高知市内から西へ、にこ淵に向かって車を走らせること約1時間10分。道中、窓から名越屋(なごや)沈下橋が見え、思わず車を停めた。橋から眺める仁淀川は、日が差すとエメラルドブルーに輝き、山の陰になると透きとおった濃い青色に変わる。

仁淀川本流に架かる6本の沈下橋で最長の名越屋沈下橋。
仁淀川本流に架かる6本の沈下橋で最長の名越屋沈下橋。

そこからさらに、仁淀川支流の枝川川(えだがわがわ)沿いに山奥へ進み、目的地のにこ淵へ。

にこ淵は“仁淀ブルー”を間近で楽しめる滝壺。太陽の光が注ぐ時間や季節による光の角度によって、幻想的に青色が変化し、1年を通して同じ青は見られないと言われるほど。

美しさに見惚れ、岩に腰かけて滝をずっと眺める人も。
美しさに見惚れ、岩に腰かけて滝をずっと眺める人も。

『中津渓谷 ゆの森』渓谷の入口に佇む木々に包まれた癒やしの湯【仁淀川町】

清らかな仁淀川のほとりには温泉が湧いている。上流側の温泉なら、美肌効果で評判な『中津渓谷 ゆの森』がいい。ここは、中津渓谷の入口に立つ温泉宿。ロビーで大きな窓から見える木々を眺めていると心落ち着く。

コテージでは、仁淀川町産の槇の木風呂が付いた静かな空間を堪能できる。「肌がつるつるになった」と日帰りの常連客からの評判もよく、地元ファンの支持が厚い。

川沿いの景色は2つある風呂のうち1つからしか望めないため、男女の利用は週替わり。
川沿いの景色は2つある風呂のうち1つからしか望めないため、男女の利用は週替わり。
コテージは3部屋。家具や眺めがグレードアップする特別室の「黒森山」(写真)がおすすめ。
コテージは3部屋。家具や眺めがグレードアップする特別室の「黒森山」(写真)がおすすめ。
冬の夕食メニューには黒毛和種「ゆすはら牛」を使用したすき焼きも。
冬の夕食メニューには黒毛和種「ゆすはら牛」を使用したすき焼きも。

中津渓谷 ゆの森
☎0889-36-0680
日帰り入浴は11:00~20:30受付、火(祝の場合は翌日)休(水・木不定休)。800円
泉質/アルカリ性単純硫黄泉
高知県仁淀川町名野川258-1
JR土讃線佐川駅からバス35分の名野川下車、徒歩11分

『亀の井ホテル 高知』仁淀ブルーを望む絶景露天風呂【いの町】

下流側の温泉なら『亀の井ホテル 高知』がおすすめだ。全客室リバービューの絶景ホテルで、遠くには仁淀川を渡る土讃線を走る列車も望める。

支配人の坂本英樹さんは「ロケーションが自慢です」と話す。 仁淀川が目の前に流れる絶景の露天風呂は保湿効果が期待できる湯冷めしにくいお湯で、冬空の下にぴったりだ。 
支配人の坂本英樹さんは「ロケーションが自慢です」と話す。 仁淀川が目の前に流れる絶景の露天風呂は保湿効果が期待できる湯冷めしにくいお湯で、冬空の下にぴったりだ。 
部屋からの絶景を目当てに訪れる人が多いそう。
部屋からの絶景を目当てに訪れる人が多いそう。

「おきゃくラウンジ」では、地酒や旬の県産食材を使用したクラフト酒などを無料で提供している。初対面の人同士でも自然と会話が始まり、さまざまな地域の方言が飛び交う。

カツオの藁焼きたたきや県産ブランド牛「四万十牛」を味わえる特別会席。
カツオの藁焼きたたきや県産ブランド牛「四万十牛」を味わえる特別会席。

亀の井ホテル 高知
☎088-892-1580
日帰り入浴は13:00~20:00受付、不定休。900円
泉質/ナトリウム-塩化物泉
高知県いの町波川1569
JR土讃線波川駅から徒歩15分

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『大正軒』割りは関東風、焼きは関西風【佐川町】

高知グルメといえばカツオのたたきが定番だが、冬は脂がのったウナギが絶品。

『大正軒』は、大正2年(1913)創業の老舗ウナギ料理店。高知ならではの、関東風の背割りと蒸さない関西風の焼き方を組み合わせ、毎日変わる火加減を見極めて焼き上げる。110年注ぎ足されてきた秘伝のタレは、ウナギをつけるほど旨味が壺に溜まっていく。全個室、予約制(2名から受付)。

うな重(並)2970円。ウナギのボリュームに心もお腹も満たされる。
うな重(並)2970円。ウナギのボリュームに心もお腹も満たされる。
4代目の和田匡弘さん。火にあたる部位を調節するため、一本ずつ丁寧に手焼き。
4代目の和田匡弘さん。火にあたる部位を調節するため、一本ずつ丁寧に手焼き。

大正軒
☎0889-22-0031
11:30~14:30・17:00~19:30、日休
高知県佐川町甲1543
JR土讃線佐川駅から徒歩7分

『魚菜(うおな) 稲月』素材にこだわったウツボに舌鼓【土佐市】

現在の土佐市南西部にあった戸波(へわ)村発祥のウツボのたたきも、冬においしくなる魚料理の一つ。

『魚菜 稲月』は、高知県内にウツボを浸透させた鮮魚店「さかなの森澤」直営の食事処。脂ののった大きなウツボを仕入れ、特に唐揚げは肉厚でふっくらとした食感。タタキはクヌギなどの原木を使って焼くため、ウツボが香ばしい味わいになる。夜は要予約。

ウツボのたたき。2026年2月からたたき・煮凝り・唐揚げを含む3種のウツボ御膳2200円が登場する。
ウツボのたたき。2026年2月からたたき・煮凝り・唐揚げを含む3種のウツボ御膳2200円が登場する。
店主の森澤亜良樹(あらき)さんが「ウツボは大きいほど脂がのって風味や食感がいいんですよ」と教えてくれた。
店主の森澤亜良樹(あらき)さんが「ウツボは大きいほど脂がのって風味や食感がいいんですよ」と教えてくれた。

魚菜 稲月
☎050-8884-3396
11:00~14:00・17:00~22:00、水休
高知県土佐市蓮池2185-1
JR土讃線朝倉駅からバス23分の鳴川通下車すぐ

『BLUE BREW(ブルー ブルー)醸造所&タップルーム by ムカイクラフトブルーイング』山の清冽な水でベテランが造るクラフトビール【仁淀川町】

『BLUE BREW醸造所&タップルーム』では、仁淀川に流れ込む、山からの湧き水を醸造に使用。醸造歴20年の経験を生かしたビール造りに定評がある。

山奥にある店舗ながら、海外から来る観光客の姿も。山椒と生姜を使った2410(ニヨド)、茶葉を使った439(ヨサク)など、仁淀川町の農作物を副原料に使った数字シリーズがおすすめ。

「2410」330ml840円。ぴりっとした山椒を忍ばせるも、飲みやすくさっぱりとしたあと味が特徴。
「2410」330ml840円。ぴりっとした山椒を忍ばせるも、飲みやすくさっぱりとしたあと味が特徴。
テラスで飲むビールは格別。夜は焚き火を楽しむこともできる。
テラスで飲むビールは格別。夜は焚き火を楽しむこともできる。

BLUE BREW醸造所&タップルーム by ムカイクラフトブルーイング
☎050-3701-9091
12:00~18:00(金・土は~20:00)、火~木休(不定休あり)
高知県仁淀川町下名野川1131-4
JR土讃線佐川駅から車40分

『酒ギャラリーほてい』酒を愛する人に捧ぐショップ【佐川町】

地元の酒蔵・司牡丹(つかさぼたん)酒造のアンテナショップ『酒ギャラリーほてい』。文化人が集まる料亭からギャラリーとなった歴史を感じる空間だ。

11月の本醸造酒、12月の純米酒、1月の純米吟醸酒、それぞれの“しぼりたて”はここでしか買えない。

「司牡丹・仁淀ブルー」720ml1700円。清流のようにさわやかな辛口。柑橘類を搾った刺身などと相性がいい。
「司牡丹・仁淀ブルー」720ml1700円。清流のようにさわやかな辛口。柑橘類を搾った刺身などと相性がいい。
司牡丹の徳利(とっくり)などむかしの情緒を感じるアイテムがずらり。
司牡丹の徳利(とっくり)などむかしの情緒を感じるアイテムがずらり。

酒ギャラリーほてい
☎0889-22-1211
9:30~13:00・13:45~16:30、無休
高知県佐川町甲1299
JR土讃線佐川駅から徒歩6分

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牧野公園『らんまん』で爛漫なバイカオウレンに会いに【佐川町】

冬の高知は、食以外にも冬ならではの魅力がある。

連続テレビ小説『らんまん』(NHK)のモデル、植物分類学者の牧野富太郎博士は佐川町出身。佐川町にある牧野公園では、博士が幼い頃に愛した“森の妖精”バイカオウレンの群落が1月下旬~2月末に見頃を迎える。

冬以外も、満開の桜や絶滅危惧種の植物観察、散歩などさまざまな目的で、フルシーズン楽しめる公園だ。

バイカオウレン。地元の方々で構成されたボランティア「牧野公園はなもりC-Love」が大切に育てる。
バイカオウレン。地元の方々で構成されたボランティア「牧野公園はなもりC-Love」が大切に育てる。
園内にある物見岩。佐川町を見渡せる絶景スポット。
園内にある物見岩。佐川町を見渡せる絶景スポット。

牧野公園
☎0889-20-9500
高知県佐川町甲2458
JR土讃線佐川駅から徒歩8分

[Infomation]どっぷり高知旅キャンペーン

「極上の田舎、高知。」をコンセプトに高知県で展開されている『どっぷり高知旅キャンペーン』。

主要な観光地だけではない隠れた観光スポットや体験、観光ガイド、地元の人々との交流を通じて、気づけば高知にどっぷりハマってしまうような観光情報を発信中!

公式サイトでは、テーマ別にスポットが検索できるほか、市町村ごとの周遊プランも紹介されているので要チェック。

●どっぷり高知旅
https://doppuri.kochi-tabi.jp/

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取材・文=本誌編集部 撮影(亀の井ホテル 高知、中津渓谷 ゆの森、バイカオウレンを除く)=新谷敏司
協力=どっぷり高知旅キャンペーン推進委員会
『旅の手帖』2026年2月号より

温暖な気候に恵まれた高知県では、ビニールハウスなどを使って野菜を育てる「施設園芸農業」が盛ん。スーパーマーケットや街路市で普通に売られている野菜も高品質で、味がギュッと詰まっている。実は野菜の王国なのだ。風土とともに作られる野菜を知るべく、高知市内の農家や飲食店を訪ねた。
高知では、「おきゃく」など独自のお酒文化が根づき、毎日杯を傾ける人も多い。そんな土地で、風土に調和しながら技を磨き、個性あふれるお酒を生み出す人がいる。いま注目の美酒を求め、蔵やワイナリーを訪ねよう。