「伊予灘ものがたり」のルートはこちら!
なんといっても海絶景
全国随一の人気を誇り、2024年に運行10周年を迎えた「伊予灘ものがたり」。
大洲(おおず)編・双海(ふたみ)編・八幡浜(やわたはま)編・道後編の一日4便で、それぞれに魅力があるが、いずれも通るのが下灘(しもなだ)駅だ。伊予灘の目の前に立ち、フォトスポットとして知られる無人駅には長めに停車するので、ホームから絶景を堪能しよう。
下灘駅を含めた高野川(こうのかわ)~伊予長浜間はシーサイドビューが素晴らしく、特に八幡浜駅から松山駅へ向かう道後編では、秋や春に美しい夕日が見られる。
鉄道の達人の声 ~漫画家&文筆家 やすこーん
3両編成になったことでギャレー(キッチン)が広くなり、温かい料理も出せるようになったのだそうです。車両デザインを担当されたJR四国の松岡哲也さんからお聞きしました。
多彩な食事やドリンクに目移り
地元レストランの料理長プロデュースの食事も魅力で、大洲編はモーニング、双海編は内子杉の木箱入りのお膳、八幡浜編はフレンチ、道後編はアフタヌーンティーセットと多彩だ。地ビールや日本酒、オリジナルカクテル、愛媛産のみかんジュースなど、ドリンクも充実している。
沿線のみなさんのお手振りがすごい!
そして乗客が最も驚くのが、沿線住民によるおもてなしの盛大さ。
五郎駅付近の沿線では「だんだん(伊予弁で「ありがとう」)」のうちわ、伊予大洲駅近くの大洲城からは幟旗(のぼりばた)が振られる。
地元の人たちの楽しそうな笑顔に引き寄せられ、乗客も手を振り返す。次々と繰り出される歓迎の嵐に包まれ、「また乗りたい」と心が動かされる列車なのだ。
鉄道の達人の声 ~『鉄道ダイヤ情報』前編集長 助川和彦
「だんだん」のうちわや着ぐるみ、お手振り、シャボン玉など、沿線のおもてなしがハンパない! お酒にもこだわっているので、道後編でおつまみセットを嗜みつつ松山に戻るのが◎。
鉄道の達人の声 ~鉄道写真家 村上悠太
通過駅や広場、家のベランダなどから、沿線の人たちが絶え間なく手を振ってくれます。アテンダントさんもほっとするような心温まる接客で、観光列車というより、もはや“感動列車”!
「伊予灘ものがたり」列車infomation
●運転日/土・日・祝中心
●運転区間/JR予讃線[ 大洲編]松山→伊予大洲 [双海編]伊予大洲→松山 [ 八幡浜編]松山→八幡浜 [道後編]八幡浜→松山 全車グリーン車指定席
●ねだん/1号車・2号車 運賃1080円+特急・グリーン料金2900円(松山~伊予大洲間)
※3号車「Fiore Suite」は上記の運賃+特急料金1200円+グリーン個室1室料金3万3600円~
[食事予約券]3000円~(乗車日の4日前*までに要予約) *購入場所により異なる
●発売箇所/みどりの窓口、主な旅行会社
[食事予約券]JR四国 旅の予約センター、JR四国ツアーWEB、JR西日本観光ナビ「tabiwa by WESTER」、主な旅行会社など
●問い合わせ/JR四国 電話案内センター☎0570-00-4592
https://iyonadamonogatari.com/
写真=村上悠太、JR四国(走行、おもてなし、双海編の食事)
『旅の手帖』2024年10月号より