「リゾートしらかみ」のルートはこちら!

リーズナブルなのもうれしい

乗車券+指定券で乗れる快速列車ながら、絶景・食・文化体験の三拍子がそろう充実ぶりが人気の「リゾートしらかみ」。

「橅(ブナ)」「青池」「くまげら」の3種類の編成があり、スタイリッシュな内装、ボックスシートや展望室も備え、コスパの高さに驚かされる。

秋田~青森間は5時間以上かかるので、観光や宿泊を挟みつつ乗車するのがおすすめだ。

 

左から「くまげら」「青池」「橅」編成。どれがお好み?
左から「くまげら」「青池」「橅」編成。どれがお好み?

鉄道の達人の声 ~鉄道写真家 村上悠太

JR東日本ではレアになった「キハ48」のくまげらがちょっとアツい。四季それぞれの日本海が眺められ、「ごのたび」で沿線のおいしいものが楽しめるのもよし。

絶景を心ゆくまでたっぷりと

車窓からは世界自然遺産の白神山地、男鹿半島の寒風山、津軽富士こと岩木山など、秋田・青森を代表する山々を眺望。東八森~鰺ケ沢(あじがさわ)間は日本海沿いを走り、千畳敷駅では15分停車する列車もあるので、車外に出て海へ! 発車3分前に汽笛で知らせてくれるのも楽しい。

日本海に沈む夕日は素晴らしく、白銀に染まる冬の峰々も風情がある。何度乗っても、心に残る景色を眺められる。

 

車窓のハイライト、深浦~広戸間の行合崎(ゆきあいざき)海岸をゆく。
車窓のハイライト、深浦~広戸間の行合崎(ゆきあいざき)海岸をゆく。
「橅」編成の2号車は4人掛けボックス席。青森県の工芸品・ブナコのランプが備わり内装もおしゃれ。
「橅」編成の2号車は4人掛けボックス席。青森県の工芸品・ブナコのランプが備わり内装もおしゃれ。
大きな窓の外には日本海が広がる。
大きな窓の外には日本海が広がる。
 日本海に映る夕日、刻々と変わる空の色に目が離せなくなる(写真=レイルマンフォトオフィス)。
日本海に映る夕日、刻々と変わる空の色に目が離せなくなる(写真=レイルマンフォトオフィス)。

鉄道の達人の声 ~鉄道写真家 山﨑友也

秋田から青森方面への列車に乗りがちですが、実は逆がおすすめ。特に青森を午後に出る4号や6号は季節に応じて日本海に沈む夕日が見られ、かなり感動的です。

車内イベントも旅を盛り上げる

津軽三味線の生演奏、津軽伝統の金多豆蔵(きんたまめじょ)人形芝居、津軽弁「語りべ」実演など、東北文化が体験できるのもうれしい。

地元の人々が名産品やグッズを売る「ふれあい販売」では、心温まる交流を(いずれも実施区間や日程は要確認)。お腹がすいたら秋田・青森の弁当や地酒を味わおう。

鉄道旅の楽しみがちりばめられていて、人気なのもうなずける。

地元文化にじかにふれられるイベントも。「語りべ」は津軽民話を実演。「よぐきたねし~(ようこそ)」。
地元文化にじかにふれられるイベントも。「語りべ」は津軽民話を実演。「よぐきたねし~(ようこそ)」。
体に響くような津軽三味線の生演奏は大迫力!(イベントの開催日は要確認)。
体に響くような津軽三味線の生演奏は大迫力!(イベントの開催日は要確認)。

「ごのたび」でもっと充実!

モバイルオーダー「ごのたび(うけとりっぷ)」では、のしろ牛や比内地鶏など地元食材たっぷりのお弁当、スイーツやドリンクを予約注文できる。

前菜6種&「比内地鶏親子丼」ハーフ&「錦牛焼肉丼」ハーフ(秋田駅で受け取り)。
前菜6種&「比内地鶏親子丼」ハーフ&「錦牛焼肉丼」ハーフ(秋田駅で受け取り)。
オムレツ雪人参ビーフシチュー弁当(深浦駅で受け取り)。
オムレツ雪人参ビーフシチュー弁当(深浦駅で受け取り)。
白神Cafe & Gallery コーヒー【アイス】(能代駅で受け取り)。
白神Cafe & Gallery コーヒー【アイス】(能代駅で受け取り)。

鉄道の達人の声 ~旅の文筆家 蜂谷あす美

絶景の日本海が堪能できる「五能線」を走り、指定席券も比較的リーズナブル。事前予約をしておくと、弁当やおやつ、コーヒーなどが受け取れる!

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「リゾートしらかみ」列車information

●運転日/4~11月の毎日(12~3月は金~日・祝中心)
●運転区間/JR奥羽本線・五能線 秋田~青森間 全車指定席
●ねだん/運賃4510円+指定席840円(秋田~青森間)
●発売箇所/駅の指定席券売機、みどりの窓口、えきねっと、JR東日本の主要窓口、主な旅行会社
●問い合わせ/JR東日本お問い合わせセンター
☎050-2016-1600
●モバイルオーダー「うけとりっぷ」
https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/uketrip/

文=朝倉由貴 写真=JR東日本
『旅の手帖』2024年10月号より

2024年10月5日、待ちに待ったJR西日本の観光列車「はなあかり」がデビューした。素敵な人々、食、風景……西日本各地の“とっておき”を集めた列車に乗ろう。
2024年4月26日、JR九州が新しいD&S(デザイン&ストーリー)列車を送り出した。月・水・土曜運行の博多発「かんぱち」号と、 火・金・日曜運行の別府発「いちろく」号。曜日ごとに異なる料理や停車駅で変わるおもてなしを満喫しよう。
東京~伊豆下田間を走る「サフィール踊り子」は、数ある観光列車の中でもプレミアムな時間を提供してくれると人気。列車とは思えないクオリティの食事を、伊豆の海の大パノラマが盛り上げてくれる。
12年にわたって津軽・下北半島を運行した「リゾートあすなろ」が、2023年にリニューアル。車窓いっぱいに東北の風土を映し出して、新たな道を走り始めている。
車内で食事を楽しめる、いわゆる“グルメ列車”の元祖といえる列車が岐阜の里山を走っている。その名もズバリ「食堂車」。季節に応じてさまざまな料理が味わえるとあって人気が高く、いまや明知鉄道の看板列車だ。
“天然の生け簀(す)”と呼ばれる、魚介の宝庫富山湾。その海沿いを走る観光列車は車内の食事も、なにやらほかとはひと味違うらしい。ここでしか味わえない、特別な体験が待っている。