うどん酒場 でべそ

意外となかった讃岐うどん+酒場

左上から梅おろしぶっかけうどん700円、紅しょうがのかき揚げ300円、自家製バイスサワー400円、あおさポテサラ380円、鶏ささみ一夜干し400円。

うどん激戦区の高円寺に彗星のごとく現れた讃岐うどん酒場。店主の大島泰幸さんは「讃岐うどんと酒場を組み合わせるという、じつはなかなかないコンセプトの店を出したかった」と語る。3種類の小麦粉を独自にブレンドした手打ち自家製麺を使用し、さらに3日間熟成させた麺はツルツルモチモチの食感。出汁は香川直送のいりこを使って毎日手作りするというこだわりよう。『でべそ』というかわいい店名もインパクト抜群だ。

外席は犬も気持ちよさそう~。

『うどん酒場 でべそ』店舗詳細

住所:東京都杉並区高円寺南4-7-1 コーポカトレヤビル1F/営業時間:18:00~24:00LO(土・日は17:00~24:30LO)/定休日:火/アクセス:JR中央線高円寺駅から徒歩3分

ROCK BAR MAGIC V

高円寺の達人が創り出す、ロックな憩い

壁には人間椅子などミュージシャンのサインもある。ライブ映像の上映も可能。カウンター8席とテーブル席。

あらゆるジャンルのライブハウスが点在する街、高円寺。そんな街の『ROCK BAR MAGIC Ⅴ』の店長、立花さんも80年代に日本のロック・バンドのマネージャーとして音楽に携わっていた人物だ。「ウチは庶民的」と人懐っこい笑顔で迎えてくれる店長おすすめの一杯は、祖母の手作り梅干しで作る梅酎。梅の旨味があふれる人気の一杯で女性にも大人気。ジョニー・ウィンターからプログレまでと、幅広いジャンルの3000枚ものLPやCDを、サンスイとJBLのシステムで聴くことができる。リクエストはLPを片面ずつ一枚聴かせてくれて、中でもジャニス・ジョプリンの「パール」が一番人気。次いでレッド・ツェッペリン。1982 年に『ROCK BAR MAGIC』をスタートし現在の『MAGIC V(5代目)』は南口高架下からすぐの地下にある。高円寺を知り尽くした庶民のバーだ。

手作り梅は焼酎500円やソーダ割り600円で。

『ROCK BAR MAGIC V』店舗詳細

住所:東京都杉並区高円寺南4-42-1 田口ビルB1/営業時間:18:30~翌1:00/定休日:日/アクセス:JR中央線高円寺駅から徒歩3分

鉄板焼 IRON-MAN

鉄板という舞台の上をヘラが舞う

華麗なヘラさばきを見せる谷村さん。

鉄板焼きだから「アイアンマン」。これはわかりやすい。カウンターの客が鉄板を注視する中、腕を振るうのは”愛さん”の通称で親しまれている店主の谷村愛弘さん。「サクッと寄れる鉄板焼き屋を目指しています」。新鮮な食材で調理される数々の料理と、こだわり抜いたラインナップの日本酒がよく合う。この日いただいた日本酒は、一度引退したが多くのファンに切望されて復帰した杜氏が仕込んだもの。いやあ、絶品でした。

アンガス牛300gステーキ1382円、うにホーレン1382円。「能登杜氏四天王」の一人とされる農口尚彦氏が造った日本酒・農口1058円。

『鉄板焼 IRON-MAN』店舗詳細

住所:東京都杉並区高円寺北3-22-7 プラザ高円寺1F/営業時間:18:00~翌1:00LO/定休日:木/アクセス:JR中央線高円寺駅から徒歩2分

人間失格

人間も失格人間もいらっしゃい

失格サワー900円(お通し500円)。さらに度数の高いシッカク1000円もあるが「強すぎるのでおすすめしません(笑)」とのこと。

言わずと知れた太宰治の代表作が店名。店の前では「しっかくさん、いらっしゃい」という怪しげな看板が待ち受ける。恐る恐る扉を開けると、拍子抜けするほどカジュアルな禁煙バーだった。店長の土田拓生さんは、「高円寺らしい店名かなと思って。お客さんからは『禁煙でどこが人間失格なんだよ』と突っ込まれますが」と笑う。ちなみに、土田さんは作家志望。いつか、『人間失格』を超える名作を書いてくれるかもしれない。

慣れた手つきでシェイカーを振るう土田さん。

『人間失格』店舗詳細

住所:東京都杉並区高円寺北2-4-8 飯田屋ビル2F/営業時間:19:00~翌2:00LO/定休日:不定/アクセス:JR中央線高円寺駅から徒歩2分

構成=株式会社エスティフ 取材・文=畔柳ユキ、都恋堂、石原たきび 撮影=畔柳ユキ、本野克佳

高円寺は、キャラの濃い中央線沿線のなかでもひときわサイケで芳(こう)ばしい街だ。杉並区の北東に位置し、JR高円寺駅から、北は早稲田通り、南は青梅街道までがメインのエリア。中野と阿佐ケ谷に挟まれた東京屈指のサブカルタウンであり、“中央線カルチャー”の代表格とされることも多い。この街を語るときに欠かせないキーワードといえば、ロック、酒、古着、インド……挙げ始めればきりがない。しかし、色とりどりのカオスな中にも、暑苦しい寛容さというか、年季の入った青臭さのようなものが共通している。