酒房高井
ゆるゆる飲んで心からじんわり温まる
かつて西荻窪にあった人気酒場『はるばる亭』から独立して開いた『酒房高井』。現在は、ご主人の高井さんが水・土曜、奥様のもとこさんが火・金・日曜と交代で担当する。「お待たせしました〜」とゆったり微笑むもとこさん、「本当はカウンターで飲むほうが好きなんだよ」と言いながら表情を緩める高井さん。どちらの日も、やわらかい空気は変わらない。お二人の手料理にもほっとして、ぬるま湯に浸かっているような心地よさが、一番の肴なのだ。お通し550円。
『酒房高井』店舗詳細
みちのくらさん
ひねりを利かせた絶妙なセンスにハマる
ぎっしり貼られたメニューは、気になるネーミングばかり。WOMANやっこ、うそっぷ焼き、エロうま豆腐など、どんな料理なのかは来店してからのお楽しみ。名付け親の店主・髙橋くらのすけさんが、会社員時代に日本各地で出合った料理や食材の組み合わせから考案したとか。ポリシーは「火を通して生よりうまい」で、生魚のメニューはない。「もともと家に人を招いて料理を作るのが好きでね」とうれしそうに笑う髙橋さんにも心がほぐれる。お通し440円。
『みちのくらさん』店舗詳細
雨ねこ。
旬野菜もしっかりとって健やかに飲みたいときは
「お昼ちゃんと食べた?」と声をかけて、今日のおばんさいを説明する横手珠美さん。切干し大根の梅煮、季節の煮浸しなど、体にやさしいおばんざいが並ぶ。「野菜も食べて元気になってほしい」と、疲れて駆け込む常連客の顔を思い浮かべながら腕を振るうのだ。和食に合わせるお酒は国産ワインを。ブドウの収穫も手伝う、山形県の酒井ワイナリーのワインを常備する。日本酒もオッと思う銘柄が揃い、店名にちなんで新政酒造の「亜麻猫」も。店内にいる招き猫らが待ってるよ。お通し440円。
『雨ねこ。』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=井島加恵、松井一恵(雨ねこ。) 撮影=丸毛 透、山出高士(雨ねこ。)