すぱいす

シャバシャバ・インド風スパイシーカレーの先駆者

肉はしっとり、ほろりと柔らかい。

オープン当初は「シャバシャバカレー」は「客を選ぶ」と言われ、何ヶ月も赤字が続いたというが、今やこの店のカレーは「毎日でも食べたい」という“シャバシャバ・スパイシーカレー”として人気だ。玉ねぎを6時間炒め、20種類のスパイスを挽く。加えて、鶏ガラ、牛骨、牛すじ、香味野菜で丁寧にブイヨンをとるという。時間と手間をかけて仕上がった「骨付きチキンカリー」1089円は、スパイスの香り高さとブイヨンの濃厚さが際立つ。今でも進化し続けるカレーは、ぜひ一度は試してみたい。

店長兼オーナーシェフの佐藤さんは、カレー好きが高じて脱サラし、店を開店。
15席ある店内には、壁面いっぱいにスパイス類が置かれている。

『すぱいす』店舗詳細

住所:東京都杉並区荻窪5-16-20/営業時間:11:30〜14:30LO、17:30〜21:00LO(祝はランチのみ)/定休日:日/アクセス:JR中央線・地下鉄丸ノ内線荻窪駅から徒歩2分

クマル アジアンキッチン荻窪店

日本人の口に合うを追究し、本場感を残しつつのインドカレー

手前がバターチキンカレー、奥がキーマエッグカレーを選んだJセット1200円。

デリー出身のネパール人店主・カトリ・ホムさんが営む本場インド料理店。スパイスや小麦粉といった材料にこだわって本場の味を提供していたが、日本人に受け入れられないということもあり、試行錯誤の末、脂っこさと塩辛さを控えた今の味に辿りついた。ランチセットは全7種類。どのセットも10種類のカレーから選べ、辛さも甘口から超激辛まで段階で調整できる。ナンとライスはお替わり自由というのも、大食漢にはうれしいポイント。

デリーで約5年修業した後、親戚のいたドバイで料理人として働いたという。
ジューシーで、スパイシーなラム肉のシークカバブ2本550円。

『クマル アジアンキッチン荻窪店』店舗詳細

住所:東京都杉並区上荻1-24-3/営業時間:11:00〜23:00/定休日:無/アクセス:JR中央線・地下鉄丸ノ内線荻窪駅から徒歩5分

中華屋 啓ちゃん

中華と本格カレーの融合が生んだ「自由型」のカレーを

昼時は外に行列ができるという人気店。

2011年にオープンした正統派の町中華の店。地元出身の店主・幸田さんが立ち上げた店だ。中野の中華屋で修業したというだけあって、メニューに並ぶ料理はどれも評判が高い。中でも、プリプリで肉厚のキクラゲとふんわりと卵を炒めた木耳(きくらげ)玉子650円はこの店の名物。人気のカレーは、2種類のカレーソースと、どっしりした重さのあるルーに玉ねぎが溶け込み、スパイスの豊かな香りが食欲をそそる。カレーライス700円。

 

隠し味は、コーヒーやトマトジュース、カルピスに加え、紅生姜の汁に中華スープという。
真ん中が店主の幸田さん、左がスタッフの河西さん、右が竹村さん。

『中華屋 啓ちゃん』店舗詳細

文・構成=千葉香苗 取材・撮影=ミヤウチマサコ

JR西荻窪駅を中心として北は善福寺川、南は五日市街道あたりまで広がるこの街。「西荻窪」という地名は1970年に廃止され現存しないが、“西荻(ニシオギ)”という街の存在感はむしろ年々増している。吉祥寺駅と荻窪駅の間に位置し、「松庵」など高級住宅地を擁するせいで、中央線の中では比較的上品なイメージで語られることも多い。しかし、ひとたびこのエリアを歩けば、上品などころかかなり個性的な地だということが分かるだろう。店主がそれぞれの哲学を貫く店と、それらを愛してやまない住民が集まる、けっこう熱くてヘンな街なのだ。