茶のみ処 中の内

秘密基地でコーヒー片手に語り合う

秦さんがハンドドリップ。窓辺の柿の木には鳥たちが集う。

門柱の看板を頼りに敷地へ入ると、納屋から楽しげな声が漏れてくる。「明治頃の建物かな。生まれてないから、よくわかんないや」と、軽妙に答えるのは店主の秦弘一(はたひろかず)さん。定年退職後、地域のみんな集まれる場にと、納屋を改装。冬は薪ストーブで暖めて、客の心も和ませる。メニューはコーヒー8種のみ。浦和で仕入れた焙煎豆を、客の好みに応じてあっさりにも濃いめにも淹れてくれる。ゆるゆるすすりながら、茶飲み話に花が咲く場所だ。

中の内オリジナルブレンド500円など、コーヒーは益子焼のカップで。
かつて使われていた農具などを展示。

『茶のみ処 中の内』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市西区三橋6-541/営業時間:11:00~16:00/定休日:土・日・月(不定休あり)/アクセス:JR川越線西大宮駅から徒歩18分

カフェ&ギャラリー温々

温もりを手に、自然を愛でるひととき

オーナーから店を託された萩原和人さんは満月の夜、パブを催す。

陶芸作家だったオーナーが、実家の納屋を作家目線のギャラリーにと構想。駅から離れた地ゆえ、ごはんやお茶も出すことに。今では、近隣農家の野菜や米を中心に使うメニューが人気だ。作品展を望むテーブルや一人席もあるが、裏庭の雑木林を望む窓辺がとびきりの特等席。朝と夕、冬枯れ、新緑など、訪れるたびに風情が変わり、誰もがうっとり。丁寧にゆっくりと淹れたコーヒーを手に、いつまでも眺めていたくなる。

雑穀米膳1296円。
築170年。敷地内に食品店『かぎろひ』、リラクゼーション『アマラ』も立つ。

『カフェ&ギャラリー温々』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市見沼区丸ヶ崎1856/営業時間:10:30~20:00(満月の日は~21:00)/定休日:月(祝日の場合は翌)

ALTERNATIVE LOUNGE

店主のこだわりが細部に宿る

テーブルは全て椅子に合わせて高さを調整した特注品。

こじゃれたソファに特注の木製テーブル、インダストリアル風の照明。そして、壁に掛かったレコード……店内に流れる落ち着きのあるロックやエレクトロニカ系のBGMは、店主・松下さんの選曲だ。「好きなものを好きなように取り入れられるのがカフェ。そういう自由なスタイルのお店をやりたかったんです」。ボリューム感にこだわったという料理と店内の雰囲気に合わせたツウ好みの音楽が、あくせく働く人々の心を癒やす。

コンクリートむき出しの武骨な内装が、BGMとマッチ。
ふわとろ卵と大人味デミソースのオムライス900円とメイソンジャードリンク734円。
内装の肝だというレコード。

『ALTERNATIVE LOUNGE』店舗詳細

住所:大宮区宮町4-2 大宮田中第二ビル1F/営業時間:11:30~ 23:00(日は11:30~21:00)/定休日:無/アクセス:JR・私鉄大宮駅から徒歩3分

純喫茶 ジュリアン

店長こだわりの装飾品が美しい

風情のあるカウンターで店主が淹れるブレンドコーヒー400円。

バロック音楽が流れる店内は、昔ながらの純喫茶。壁面には店主・飯塚睦子さんの手によるデコパージュなど、手作り感のある装飾品が並ぶ。コーヒーは飯塚さんがネルドリップ方式で淹れ、食事メニューもナポリタンやドライカレーなど、かかせぬ定番メニューも用意。1972年の開業以来、多趣味な店主との交流を楽しむ常連客たちの憩いの場として、静かに時を刻んでいる。店の一隅にあるテレビゲーム卓が、さらに時代を感じさせてくれる。

人気なのはクレープセット。
テレビゲーム卓に座れば、気分はまさに昭和喫茶。

『純喫茶 ジュリアン』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市見沼区東大宮5-29-3/営業時間:8:30〜20:30LO/定休日:無/アクセス:JR東北本線東大宮駅から徒歩3分

構成=佐藤宇紘 取材・文=上原 純(Office Ti+)、佐藤さゆり(teamまめ) 撮影=木村心保、高野尚人