ハングルを読めない方もどうぞ!『CHEKCCORI』
「新しい韓国の文学」シリーズを 出版する「クオン」が、〝読者とふれあいたい″との思いから、2015年 7月にカフェを開設した。本棚には韓国に関する日本語の本や翻訳書はもちろん、韓国語の原書も揃っている。韓国の文化や本について店員に質問しながら本を読んだり、現地をイメージしつつ旅の計画を立てたり、楽しみ方は十人十色だ。「お客様と一緒にお店を創っていきたい」と代表の金承福さん。「だから、違う店みたいに変わっちゃかも。ウフフ」。
店名に込めた意味は「20世紀の記憶装置」『ブックカフェ二十世紀』
人気古書店『@ワンダー』に併設されたカフェ。文学や芸能、食文化、サブカルなど20世紀を象徴する本が揃う。約30年前早稲田で創業した当初、店はサロンも兼ね、頻繁に読書会を開催。その後販売に絞ったが、20余年ぶりにカフェを始めた。「初心に帰り、本を介して人が交わる場所を創りたいと思ったんです」 とは店主の鈴木宏さん。「食事しながらだと気兼ねなくゆっくりできるから」と料理も手抜きなし!
本の森に迷い込んだ探検家のごとく『ESPACE BIBLIO』
雑踏を離れ、地下へ続く階段を下りると、そこは異空間。緑あふれる中庭が見え、立ち並ぶ本棚に約6000冊の蔵書がひしめく。天井に向かって書棚がにょきにょき。その合間を"小宇宙"ととらえたテーブルが埋めている。不揃いの椅子、異なる照明を設け、座る場所で気分が変わるから不思議だ。「自分のうちでも、会社でもない空間を作りたくて」と話すのは、デザイナー兼写真家の齋藤芳弘さん。資料として集めたアートブックは、絶版、稀少本も多く、「本は読んでこそ価値あるもの」と一般開放している。都心とは思えぬ木漏れ日の下で愉しむ、テラスでの読書の時間も、なんかいい。
取材・文=信藤舞子、佐藤さゆり 撮影=オカダタカオ、門馬央典 構成=林本啓祐