OHIO

出汁とスパイス、野菜の滋味が融合

野菜Curry&rice1100円。甘みを増して旨味を吸う、干した大根や長ネギ、エリンギなどが入る。ロースト感も秀逸。海老Curry&rice1300円。

「うちはカレーライス屋。お米に合うカレーを意識しています」。2012年9月開業、店主・酒井竜二さんは言う。カレーはチキン、牛(豆入り)、南瓜とバナナなど全6種。どれもルーが異なり、それぞれのおいしさがあるが、共通しているのは出汁の旨味とスパイスが融合していること。出汁は野菜、かつお節、時間をかけて炊いた鶏ガラスープを合わせたもの。油は極力使わず、2種を添える付け合わせも凝る。いつのまにか、山盛りの皿のご飯も完食。

音楽好きな酒井さん。
交差点そば。

『OHIO』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻南4-31-10/営業時間:12:00~14:30LO・18:00~ 21:30LO(日・祝はランチのみ)/定休日:月(不定休あり)/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩6分

Sajilo Clove

スパイスしみ込む、魚のカレーに注目!

窯焼き魚のカレー1100円。スパイスを絡めて寝かせ、タンドリーで焼いたカジキマグロが入る。ナン350円。モモ700円。

北インド・ネパール料理専門店、といってもお決まりの国旗や民俗音楽はなし。店内はアンティーク家具でまとめられ、ネパール人店主・ニールさんの美的センスが光る。吉祥寺『Sajilo cafe』の姉妹店として2012年1月に開店。厨房を広くしてメニューを増やし、吉祥寺の店舗では提供していないシーフードカレーも。長時間煮込み、ペースト状にしたタマネギをベースに、オリジナルブレンドのガラムマサラや要所にスパイスを利かせて。う~ん、立ち上る芳香にうっとり!

ニールさんとチャーミングな料理人。
骨董品店のよう。

『Sajilo Clove』店舗詳細

住所:杉並区西荻北3-42-13永谷マンション1F/営業時間:11:30~ 15:00LO・18:00~ 22:30LO(土・日・祝は通し営業)/定休日:水(祝の場合は翌木)/アクセス:西荻窪駅から徒歩5分

ササユリカフェ

天空庭園でいただく華麗な一皿

合いがけカレーセット1500円(ランチセットは1300円でサラダ、スープ付き。フルーツマリネ+500円)。

2014年12月、雑居ビルの最上階に誕生したテラスのあるカフェ。アニメーターとして、スタジオ・ジブリで約25年活躍した舘野仁美さんが開いた。名物は、体力が落ちたときでも食欲を刺激し、元気が湧くような2種のカレー。キーマカレーは鶏のひき肉にショウガをたっぷり。フルーツカレーはリンゴとキノコのやさしい味わい。いずれも油を控えた軽やかな印象だ。カレーを味わった後は、テラス席と広くのびやかな店内で、ゆっくりティータイムまで過ごせる。

紅茶は10種を用意。

『ササユリカフェ』店舗詳細

住所:杉並区西荻北3-16-6小美濃本社ビル 4F/営業時間:11:30~ 20:00LO/定休日:火・水/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩2分

大岩食堂

混ぜて、混ぜて。野菜と豆の旨味がひたひた~

セットプレートB ヨーグルト追加1500円。この日は、新ごぼうのポリアル(炒め物)、豆カレーのパリップなど。

「野菜だけでこんなに満足感があるの!?」と、店主・大岩俊介さんがかつて衝撃を受けた南インドカレーを提供。さらに、チキンやポークを使ったノン・ベジタリアンの料理、スリランカの家庭料理も用意する。スパイスは粒のままのホール、パウダー、香りづけ用を組み合わせ香り豊かに。酸味のあるスープや豆と野菜のカレー、炒め物などを盛り合わせたミールスは、ご当地流の定食。はじめはそのまま。混ぜて、深まる味わいを堪能して。

自然派ワインと共に。
大岩さんは、南インドカレー専門店『エリックサウス』の店長を経て、2014年8月に独立。

『大岩食堂』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻南3-24-1/営業時間:11:30〜14:30LO・18:00〜21:00LO/定休日:月/アクセス:西荻窪駅から徒歩1分

構成=フラップネクスト 取材・文=泉田道夫、オカダタカオ 撮影=沼 由美子

JR西荻窪駅を中心として北は善福寺川、南は五日市街道あたりまで広がるこの街。「西荻窪」という地名は1970年に廃止され現存しないが、“西荻(ニシオギ)”という街の存在感はむしろ年々増している。吉祥寺駅と荻窪駅の間に位置し、「松庵」など高級住宅地を擁するせいで、中央線の中では比較的上品なイメージで語られることも多い。しかし、ひとたびこのエリアを歩けば、上品などころかかなり個性的な地だということが分かるだろう。店主がそれぞれの哲学を貫く店と、それらを愛してやまない住民が集まる、けっこう熱くてヘンな街なのだ。