翁庵

学生の声に応えて生まれた満腹"かつそば"!

かつそば900円。5の付く平日は500円で食べられる(限定100食)。

「日本初かはわからないんです。でも、珍しいでしょ? 他店にあってもうちは古いほうだと思いますけど」とは店主夫妻を手伝う娘の会田久子さん。明治17年創業のそば店で名物のかつそば。残念ながらできた年は不明だが、東京理科大が物理学校と呼ばれた昔から「カツ丼も食べたいけどそばも食べたい」という学生の声に応え生み出された。近所の肉屋から仕入れて揚げる豚ロースのとんかつは器を覆うほど大きいが、濃いつゆが染みるようあえて薄切りがポイント。その下に隠れる自家製そばも2人前はあろう量で満腹必至!

店を守る会田ファミリーと従業員さんたち。女性だらけで明るく和気あいあい。「そば湯は栄養満点。みんな毎日飲んでるから元気」とのこと。

『翁庵』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂1-10 曾田ビル1F/営業時間:11:00~15:00・17:00~21:00(土・祝は11:00~16:30LO)
/定休日:日・祝日の月(臨時休業はFacebookで告知)/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩1分

ル ブルターニュ

そば粉クレープ"ガレット"の伝道師

具だくさんのガレット・プロヴァンサル1680円、オーガニックのシードル700円。

ブルターニュ地方の伝統料理であるガレットを1996年、日本で初めて提供したクレープリー。郷土の味を広めたいと来日したラーシェ・ベルトランさんが住む街として選んだのが神楽坂だった。「古いものが残る歴史ある街に住みたかった。石畳や商店が多くあるのもいいですね」。メニューにはガレットと小麦粉のクレープがざっと30種ずつ。国内産そば粉とゲランドの塩で作るガレットは現地調達の鉄板により高温で焼き上げるから、外はカリカリ、中はモチモチ。この味わいには思わずため息。

オーナーのラーシェ・ベルトランさん。ボーダーのユニフォームがよく似合う。
クレープ作りは長い訓練を経たクレーピエが担当。

『ル ブルターニュ』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂4-2/営業時間:11:30~22:30LO(ランチタイムは11:30~15:00。日・祝は~22:00)/定休日:月(祝の場合は翌日)/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩5分

オステリア アキ

ジェノバの老舗直伝、風味芳醇なジェノベーゼ

ペーストジェノベーゼ1600円。

店主・伊藤章紘さんの修業先の一つが、伊のジェノバにある老舗。発祥の地らしく、パスタはジェノベーゼのみという剛毅な店直伝の味を、関西の農家から仕入れた風味濃厚なバジルで再現する。野性味あふれる香味には、鼻腔が広がるばかり。

新たな看板マルゲリータ
伊藤夫妻が放つ空気ともてなしに心和む。

『オステリア アキ』店舗詳細

住所:東京都新宿区矢来町82 安藤ビル1F/営業時間:9:00~14:00(土・日は~15:00)・17:30~23:00/定休日:月/アクセス:地下鉄東西線牛込神楽坂駅から徒歩4分

神楽坂 とんかつ 本家 あげづき

店のポテンシャルと店主の技の結晶

ランチの南の島豚ロースかつ定食は1628円。他にも黒豚のロースカツ定食1463円、ヒレカツ定食1705円など。

和食職人だった時代も、根っこに「とんかつ好き」があったという店主の保科剛さん。脂が甘くてさらっと軽く、味が濃い、宮崎県永田種豚場育成の「南の島豚」が看板メニューだ。まず低温でゆっくりと火を通し、仕上げに数秒高温の鍋で油を切ったロースは、艶やかな薄いピンク色。塩出で食すと、しっとりとした断面から凝縮した旨味がジュワ~とにじみ出す。

「揚げはとにかく集中です」と、店主の保科さん。
美しいサシが入った「南の島豚」。通常のロースカツ以外にも特上ロースかつ2640円、ヒレカツ2145円、特上ヒレカツ3245円で提供されている。

『神楽坂 とんかつ 本家 あげづき』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂3-2 山ノ内ビルB1/営業時間:11:30~14:30LO(無くなり次第終了)・18:00~21:30LO(土は17:30~、日は17:30~20:30LO) /定休日:火・第3水/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩3分

膳楽房

新しい中華を模索するラボ的料理店

特製クロレラ麺の里麺。ランチは850円から。

店主・榛澤知弥さんは、幡ヶ谷の人気店『龍口酒家』で10年学んだのを機に独立した。コンセプトは、中華料理のLabo=研究所。その時手に入る野菜を用い、四川料理や上海料理のツボを押さえつつ、新しいアプローチを目指す。「こってり」ではなく、何皿も食べた後にちょうどよいと思える味付け、軽やかさだ。少し粘りのある金時草の炒め物など、その考えが如実に出た一品。山盛りでもペロリと皿が空いてしまう。毎日主菜が変わる日替わりランチは990円。

白が基調の店内。2階は落ち着いた雰囲気。
夜なら金時草と自家製ベーコンの炒め1320円、ジューシーな、自家製腸詰め880円なども。

『膳楽房』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂1-11-8/営業時間:11:30~14:30(14:00LO)・17:00~22:00LO(フード)/定休日:月(祝の場合は翌)、月2回不定休/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅から徒歩1分

ボナッ

トッピングで楽しむ懐かしの欧風

トッピングは炙りチキンやエビ、トマトの焼きチーズなども選べる。

チキンベースのブイヨンと溶け込んだ野菜の旨味を生かした、油分ひかえめの欧風カレーに、多様なトッピングを加えて楽しめる。野菜・納豆カレー900円は、納豆のまろやかさ、野菜のシャキシャキ感がさっぱりめのカレーに意外なほどマッチする。「近所のおばあちゃんも食べに来る」「常連に女性が多い」という話にも納得の、ほっと安心する懐かしい味だ。なお若い学生も「むしろ新しい味」と喜んで食べているそう。

『ボナッ』店舗詳細

住所:東京都新宿区神楽坂1−12/営業時間:11:00〜14:30・17:00〜21:00 LO、土・祝は11:30〜15:00(なくなり次第終了)/定休日:日/アクセス:JR・地下鉄飯田橋駅すぐ

構成=フラップネクスト 取材・文=下里康子、沼由美子、阿部真奈美、松井一恵・信藤舞子・佐藤さゆり(teamまめ)、古澤誠一郎 撮影=高野尚人 、オカダタカオ、木村心保、鈴木愛子、山出高士