常連さん御用達の曜日限定ランチ『ビストロ コンカ』

「フランス片田舎のおばあちゃんの家をイメージした内装です」とは、店主のオサキカオルさん。
「フランス片田舎のおばあちゃんの家をイメージした内装です」とは、店主のオサキカオルさん。

ランチは火曜と水曜のみ。しかも品書きは日替わり一本で勝負。この日はデミグラスソースのハンバーグだ。「決め手は、牛ひき肉と合わせてこねた豚ネックの濃厚な脂です」と、シェフの望月雄一郎さん。口中に含むと、閉じ込められた熱々の肉汁がじゅわり染み出て、デミグラスソースと混ざり合う。洋食屋を思わせるナポリタンやポテトサラダ、爽やかな酸味のニンジンとキャベツのラぺなど、付け合わせも抜かりなし。次のひと口に誘われる。

天井からドライフラワーが吊るされる。夜はコース、アラカルトともにあり。
天井からドライフラワーが吊るされる。夜はコース、アラカルトともにあり。

『ビストロ コンカ』店舗詳細

住所:東京都渋谷区千駄ケ谷4-22-4 メゾン・ドゥ・ボナール1F/営業時間:12:00~14:00(火・水のみ)・18:00~24:00/定休日:日/アクセス:地下鉄副都心線北参道駅から徒歩2分

腹ペコ大食漢はこの店に集まれ!『ふとっちょ母さんの店 ママス』

ミックスフライランチ1100円。
ミックスフライランチ1100円。

3種の総菜から選ぶランチは、ライスとサラダがお代わり自由。「たらふく食べたい人、大歓迎よ」と、カウンター越しにママがにっこり微笑む。人気のミックスフライは、ドでかいエビフライとアジのシソ巻きフライが皿に横たわり気分高揚。タルタルをたっぷりつけてザクっとかじれば、衣に包まれた具がホクホクで、至福。さらに、お代わりライスには、なんとカレーをかけてくれるとな!

ご主人の丸山豊樹さん。ゴロゴロ具材のお代わりカレーは、火を噴きそうな辛さ。界隈で一番辛いカレーを目指しているそう。
ご主人の丸山豊樹さん。ゴロゴロ具材のお代わりカレーは、火を噴きそうな辛さ。界隈で一番辛いカレーを目指しているそう。

『ふとっちょ母さんの店 ママス』店舗詳細

住所:東京都港区南青山1-7-1/営業時間:11:30~23:00LO/定休日:土・日・祝/アクセス:地下鉄青山一丁目駅から徒歩3分

和牛ホルモンの甘みが染みる『うさぎおうどん』

スタミナうどん980円、日替わりおむすび100円。日替わりランチセット800円はおむすび付き。揚げ玉入れ放題!
スタミナうどん980円、日替わりおむすび100円。日替わりランチセット800円はおむすび付き。揚げ玉入れ放題!

木造2階建てのバー『ボノボ』を間借り。さば節、かつお節、小魚でとった出汁に加えるのは、和牛のテッチャンを素揚げした、大阪一部でお馴染みの“かす”だ。京都出身の店主・岸本さんは「表現の幅が広い」と、かすうどんの虜に。かすの他、うどんも大阪仕入れなのは「水が違うんでしょう。関東の麺ではこの味にならなくて」。滑らかな舌触り、甘みある出汁に、気付けば無心の境地だ。

カウンターの常連客は75歳の現役DJだ。
カウンターの常連客は75歳の現役DJだ。
2階に茶の間、サンルームあり。DJブースは夜に活躍。
2階に茶の間、サンルームあり。DJブースは夜に活躍。

『うさぎおうどん』店舗詳細

住所:東京都渋谷区神宮前2-23-4/営業時間:11:30~15:00/定休日:土・日・祝/アクセス:JR中央線千駄ケ谷駅から徒歩10分

ほっと人心地のハンガリーの味『アズ フィノム』

前菜+スープ+メイン+デザートのセット3500円。前菜はポークとチキンのテリーヌとパプリカペースト。ラム酒が効いたデザートのショムローイガルシュカだ。
前菜+スープ+メイン+デザートのセット3500円。前菜はポークとチキンのテリーヌとパプリカペースト。ラム酒が効いたデザートのショムローイガルシュカだ。

「ハンガリー料理には、パプリカが欠かせません」と、店主の東孝江さん。ズラリ並んだ皿は、パプリカパウダーの橙色が映える。伝統的なスープのグヤーシュには、ホロホロの牛肉とジャガイモ、ニンジンがごろり。ずっしりコク深い味わいに心安らぐ。また、メインのロールキャベツにナイフを入れれば、中には豚肉とライスが。一緒に煮込んだザワークラウトの酸味も心地よく、後を引く。

西麻布で開店し、2007年からこの場所で。
西麻布で開店し、2007年からこの場所で。
東さんとシェフのジョルジュさん。
東さんとシェフのジョルジュさん。

『アズ フィノム』店舗詳細

住所:東京都渋谷区神宮前2-19-5 AZUMAビルB1/営業時間:12:00~14:00LO・18:00~21:00LO/定休日:日・月・祝/アクセス:地下鉄銀座線外苑前駅から徒歩9分

本場アメリカ仕込みのバーガーにやみつき『E.A.T GRILL&BAR』

ハンバーガー1250円、ランチはフレンチフライ付き。生レモンソーダ500円。
ハンバーガー1250円、ランチはフレンチフライ付き。生レモンソーダ500円。

店主の高橋路和さんは、アメリカ在住時に現地のハンバーガーに一目惚れ。「毎日食べられる一品を!」と、肉と野菜が同量で、ヘルシーなバーガーを考案した。焼き目をつけたふんわりバンズに挟まれたパティは、オーストラリア産放牧牛の赤身。あんぐと豪快にかぶりつけば、プリッとした肉感とシャキシャキ野菜のみずみずしさ、甘いBBQソース、黒胡椒のパンチが一体となり、口中で躍る。

パティは溶岩石の遠赤外線でじっくり焼く。
パティは溶岩石の遠赤外線でじっくり焼く。
フレンチレストランのオーナーシェフをしていたこともある高橋さん。看板犬のモモちゃんと一緒に。
フレンチレストランのオーナーシェフをしていたこともある高橋さん。看板犬のモモちゃんと一緒に。

『E.A.T GRILL&BAR』店舗詳細

住所:東京都渋谷区千駄ケ谷4-10-4/営業時間:11:30~15:00LO・18:00~22:00LO/定休日:月/アクセス:北参道駅から徒歩2分

皿いっぱいのパエリアを平らげろ『エル プエンテ』

パエリア950円、サラダと日替わりピンチョス付き。
パエリア950円、サラダと日替わりピンチョス付き。

「スペインで陽気な雰囲気にハマっちゃって」とは、バックパッカーで世界中を巡った店主の古賀靖人さん。帰国後に修業を積み、開店した。看板のパエリアは、白身魚のアラとエビの頭でとった出汁で炊く。サフランの芳香と、魚介の塩味がガツンと効き、中毒性高し。また、セットのピンチョスには、スペイン産バゲットに白レバームースが。まったり風味で、昼からワインが欲しくなるではないか。

極細のカペリーニを小さく折って炊く、パエリアのパスタ版・フィデウア1000円。女性に人気の品だ。
極細のカペリーニを小さく折って炊く、パエリアのパスタ版・フィデウア1000円。女性に人気の品だ。
靖人さんと妻・美穂さん。靖人さんが巡った国は50カ国以上!
靖人さんと妻・美穂さん。靖人さんが巡った国は50カ国以上!

『エル プエンテ』店舗詳細

住所:東京都港区北青山2-10-26 Casa Novella/営業時間:12:00~13:30LO・18:00~22:30分LO(土は17:00~21:30LO)/定休日:日・祝(昼は月・土)/アクセス:地下鉄銀座線外苑前駅から徒歩3分

がんばるあなたに体喜ぶ一汁三菜を『まかでき食堂』

日替わりランチ1100円。ごはんと汁物はお代わり自由。
日替わりランチ1100円。ごはんと汁物はお代わり自由。

もとはIT企業の社員食堂だったが、2014年に一般開放。代表の織田裕睦さんは、「健康的な食事をとってほしくて、有機野菜をたくさん使うことにしました」と語る。この日の主菜は大根の揚げ出し。薄い衣に包まれた徳島産のぶっとい大根は、ほっくり甘くて優しさ満点。また、さといも団子の澄まし汁は、いりことかつおの出汁が染み渡り、シャキッと目が覚める気分。ああ、ごはんが進む。

スタッフのアキさん。その日の農家からの仕入れで品書きを考える。
スタッフのアキさん。その日の農家からの仕入れで品書きを考える。
カフェとしても利用できる。中でも、抹茶ラテ(左)と抹茶ソーダ(右)は人気のメニューだ。
カフェとしても利用できる。中でも、抹茶ラテ(左)と抹茶ソーダ(右)は人気のメニューだ。

『まかでき食堂』店舗詳細

住所:東京都港区南青山3-2-7 ブラック青山6F/営業時間:12:00~15:00(カフェ利用は~17:30)/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座線外苑前駅から徒歩2分

価格と味わいに驚く昼の本格中華『鉄板中華 青山シャンウェイ』

ランチ890円の蒸し鶏葱醤油。ごはんとスープ、サラダバーはお代わり自由。
ランチ890円の蒸し鶏葱醤油。ごはんとスープ、サラダバーはお代わり自由。

昼は開店と同時に満席が常。ランチのサラダバーはビーフン、ポテサラ、フルーツなどが満載で「遊園地みたいな楽しさを作りたくて」と、店主の佐々木孝昌さん。数々の名中華料理店で料理長を務め、2003年に独立した。定食の主菜は約5種から選ぶ。なかでも、蒸し鶏葱ねぎ醤油がスゴい。10時間かけて蒸し、ほろほろしっとりの鶏に真っ黒い葱醤油が、まろやかに絡まる。そして、骨がサックサク!

20種もの副菜が圧巻。ピリ辛、ゴマ風味など、味付けのバリエーションにも驚く。
20種もの副菜が圧巻。ピリ辛、ゴマ風味など、味付けのバリエーションにも驚く。

『鉄板中華 青山シャンウェイ』店舗詳細

住所:東京都渋谷区神宮前3-7-5 大鉄ビル2F/営業時間:11:30~14:00・18:00~22:00LO/定休日:日/アクセス:地下鉄銀座線外苑前駅から徒歩2分

取材・文=高橋健太・佐藤さゆり(teamまめ) 撮影=原幹和、オカダタカオ
『散歩の達人』2020年1月号より